ふるさと納税をこれから始めようと思ってる方に多いのが、年収に関しての疑問。
年収と限度額がどのように関わるのか、いまいちわかってない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回はふるさと納税の控除上限と年収がどう関わるのかについて解説していきます。
目次
ふるさと納税の控除上限|年収・家族構成ごとの相場
まず、結論から言えば、年収はふるさと納税による税金控除の上限額に関わってきます。
ふるさと納税は、応援したい自治体に寄附金を収める代わりに、返礼品と寄附金額から2,000円を差し引いた額の税金が控除されるという仕組みです。
そのため、原則ふるさと納税を使っても、2,000円以上の負担はありません。
ですが、ふるさと納税で控除される税金の額には上限があります。
上限を超えてふるさと納税を利用(寄附)すれば、超過分の税金控除は受けられず、自己負担での寄附という扱いになります。
そんな控除上限額は、利用する方の『年収』と『家族構成』で決まります。
ふるさと納税のポイント①|年収
ふるさと納税では、本人、配偶者や扶養家族がいる場合は家族全員の年収が、高ければ高いほど、税金控除の受けられる上限額が上がります。
対象になる年収は、ふるさと納税を行う年(1月1日~12月31日)の年収です。
例えば2020年にふるさと納税を行う場合、2020年1月~12月分の所得・年収から限度額を算出します。
ふるさと納税のポイント②|家族構成
また、ふるさと納税の控除上限額には家族構成も関わります。
具体的には、以下の要素が関わります。
・配偶者の有無
・配偶者の扶養関係(共働きなど)
・子供(16才以上)の有無・数
特に配偶者がいる場合、共働きなのか否かで、ふるさと納税の利用に対する税金控除額は大きく変わります。
詳細は以下の控除額シミュレーターで確認できます。
税金控除の上限額に関する2つの注意点
ここで注意点が2つあります。
・控除額シミュレーターは目安
・控除対象になる年収のタイミングに注意
まず、シミュレーターでは、税金控除を受けられる寄附の上限額が出るのですが、この数字は厳密な控除上限額ではありません。
上限額の算出には、年収・家族構成の他に、住宅ローン控除や医療費控除等、他の控除額も関わってきます。
そのため正確な数字を出すには複雑な計算が必要になります。
このシミュレーターで出た数字を信じ、目安の上限額ギリギリまで利用したら、控除上限額を超えてしまった、という方も少なくありません。
あくまで目安として利用するのがおすすめです。
また、控除対象になる年収のタイミングにも注意が必要です。
ふるさと納税の控除上限額に関わる年収は、「ふるさと納税を利用した年の年収」です。
2020年にふるさと納税を利用した場合は、2020年の年収が控除額に関わります。
特に2020年はコロナの影響で年収が変わっている方も少なくありませんよね。
にも関わらずシミュレーターに去年の年収を入力している場合は、今年の控除上限額と差が出てしまう可能性があります。
望まない寄附にならないよう、注意しましょう。
年収・家族構成ごとのふるさと納税|具体例
ここまで年収や家族構成がふるさと納税に大きく関わることを解説してきました。
ここではよりイメージを持っていただくために、様々な方の具体例を紹介していきます。
なお、以下の例は、住宅ローン控除や医療費控除等、他の控除額は考慮していません。
あくまで目安にしてください。
20代・独身・平均年収の方の場合
まずは20代・独身・平均年収の方がふるさと納税を利用する場合をみていきましょう。
独身の方の平均年収は、男性が369万円、女性が319万円と言われています。
こちらを控除額シミュレーターに入力すると、以下のようになります。
独身男性平均年収の場合:控除額は約38,000円、控除上限額は約36,000円
独身女性平均年収の場合:控除額は約31,000円、控除上限額は約29,000円
30代・夫婦・子供なしの平均年収の方の場合
次に30代・夫婦・子供なしで平均年収の方の場合をみていきます。
30代の平均年収は男性が481万円、女性が375万円です。
夫婦共働きで子供なしの場合、独身時と同様の計算式になり、それぞれの年収に応じた控除額が決まります。
30代男性の平均年収の場合:控除額は約56,000円、控除上限額は約54,000円
30代女性の平均年収の場合:除額は約38,000円、控除上限額は約36,000円
ちなみに、夫婦と言えど控除額を片方の名義に合算することはできません。
あくまで個々人の名義で控除できる額なので、注意してください。
また一方で、夫婦で片働きの場合は以下のようになります。
夫のみ収入ありの場合:控除額は約45,000円、控除上限額は約43,000円
妻のみ収入ありの場合:除額は約29,000円、控除上限額は約27,000円
40代・夫婦・子供1人(高校生)の平均年収の場合
次に40代・夫婦・子供1人(高校生)の方を例に紹介していきます。
40代の平均年収は、男性567万円、女性401万円です。
この場合、控除額を決める要素は年収の他に2つあります。
それは「共働きかどうか」「子供が16歳以上か」です。
子供が16歳未満の場合は、控除額には関わりません。
今回は16歳以上の高校生がいる家族の控除額をみていきます。
まず、夫婦が共働きの場合は、以下のようになります。
男性・共働き・子供1人(高校生)の場合:控除額は約64,000円、控除上限額は約62,000円
女性・共働き・子供1人(高校生)の場合:控除額は約33,000円、控除上限額は約31,000円
こちらも上述した通り、夫婦で合算して利用することはできません。
夫婦それぞれの名義でふるさと納税を利用する必要があります。
また、片働きの場合は以下の額に変わります。
夫のみ収入あり・子供1人(高校生)の場合:控除額は約56,000円、控除上限額は約54,000円
妻のみ収入あり・子供1人(高校生)の場合:控除額は約5,000円、控除上限額は約23,000円
50代・夫婦・子供2人(高校生・大学生)の平均年収の場合
最後に50代の家族で、高校生以上の子供2人いる場合を例に紹介していきます。
50代の平均年収は男性671万円、女性428万円です。
夫婦が共働きの場合は以下のようになります。
男性・共働き・子供2人の場合:控除額は約70,000円、控除上限額は約68,000円
女性・共働き・子供2人の場合:控除額は約24,000円、控除上限額は約22,000円
こちらも上述した通り、夫婦で合算して利用することはできません。
夫婦それぞれの名義でふるさと納税を利用する必要があります。
また、片働きの場合は以下です。
夫のみ収入あり・子供2人の場合:控除額は約64,000円、控除上限額は約62,000円
妻のみ収入あり・子供2人の場合:控除額は約16,000円、控除上限額は約14,000円
こちらも片働きの場合は、給与所得者名義でしか利用できないので注意しましょう。
なお、性別や年齢が直接控除額に関わるわけではありません。
年齢別・男女別の平均年収を利用しているだけなので、注意してください。
ふるさと納税の控除額まとめ
今回は特にふるさと納税の控除額に、年収がどれだけ関わるのかを、平均的な家庭を具体例に上げて、解説しました。
最後にふるさと納税と年収の関係をまとめておきます。
・ふるさと納税による税金控除は上限がある
・控除上限額は年収と家族構成で決まる
・上限額に関わる年収は、ふるさと納税を利用した年の年収
・控除額シミュレーターはあくまで目安
正しく使えば便利なふるさと納税です。
事前にしっかり控除上限額を調べて、失敗しないようにしましょう。
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